第185回 性差

  • レポート
  • 2020.11.30

男女の差は最近、議論すること自体がタブ
ーのようになってきています。

そもそも近時は多様ですから男女以外にも
いろいろあるわけで、ある自治体では、書
類の大部分に男女の別を入れないようにす
るとかの報道もありました。

そのような動きを否定するものではありま
せん。

ただ、経営者の立場からすれば、現実を見
る必要があります。

以下は批判を恐れずに書きますが、
男女の差は、事実としてあります。

単に女性は結婚、出産、育児で職場を離れ
やすい、とかいう単純な話ではありません。

これは他の経営者の方々と話していても共
通することが多いのですが、
少なくとも新卒採用の現場で考えると、短
期的に評価すれば女子は優秀。

一方男子は、がさつでいい加減、根拠のな
い自信を持っていたりして、一定期間我慢
して初めて、「採って良かった」となるこ
とが多い。

その「一定期間」は年の単位ですから、根
気よく付き合うことが必要です。

実際、私共の会計事務所では、配慮に欠け
たお客様対応をしたり、手順を省略したり
で最初のうちトラブルを起こしやすいのは
男性の方で、それを少しずつ言い聞かせて
修正していきます。

先日23日の日経新聞「私の履歴書」でも、
元東大総長が「筆記試験で合否を決めてい
るのなら、6割が女性になるというのが先
進国のトップ大学の常識だ」と言われたエ
ピソードを紹介していました。

世界的にも似た傾向があるようです。

その上で、私が多くのスタートアップの会
社を見てきて、現実を踏まえると、採用は
こうなるのかな、という順番は

1.中途採用
2.新卒女子
3.新卒男子
になります。

1.は短期的に頼りになりますが、長期的
にはいなくなってしまう可能性が高い。

一方3.は長期的に頼りになりますが、短
期的にはお荷物を抱えた気分になることも
十分あります。

2.はその中間。

もともとスタートアップの小さな会社に新
卒はなかなか来てくれませんから、やはり
1.の中途採用から始まることになります。

(もちろん、この順番は大まかに言ってい
るのであって、3.の段階になったら、中
途も新卒女子も採るべきでないと言ってい
るわけではありません。)

また、少なくとも短期的に女子が優秀で男
子が頼りなく見える問題は、昨今流行りの
インターンからの採用にも影を落としてい
ます。

最近私共の事務所では、(全国的にその傾
向があるようですが)学生に長期のインタ
ーンに来てもらい、よければそのまま採用
することが増えてきました。

そうなると、インターンは簡単に終了がで
きるので、男子が残らなくなるのです。

採用していたら我慢して付き合って、数年
後に「いてくれて良かった」と思えるよう
な状況が、これだと起こりにくい現実に直
面しています。

そのため、何らかの人為的な基準を別途設
け、将来の期待値を付加するようなことが
必要なのかもしれません。

ただ、男性だから無条件に下駄をはかせる、
というのはそれこそ社会的に糾弾されてし
まう問題。
悩ましいところです。

このような話は、経営者でなくても、組織
の管理職の立場の人であれば(うすうす)
感じていることだと思います。

でも、やはり差し障りがあって正面から書
かれていることは少ないのでしょう。

私も、今回の結論がたとえば「男性の方が
総じて優秀」というものであれば、批判が
容易に予想されますから書けなかったと思
います。

経験値だけで語っているので、その点でも
批判があるかもしれませんが、こうした情
報こそ、本当は知りたいことなのだと思い
ましたので、あえて書くことにしました。

こんな風に感じている人がいる、という程
度の参考にしてください。

■まとめ
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(完全な私見ながら)
新卒男子は、女子に比べ、一定期間(年単
位で)我慢して初めて「採って良かった」
となることが多い。

■編集後記
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現在、年末調整の作業が進んでいます。
これまですべて紙での収集でしたが、社内
と一部のお客様でオンラインでの資料収集
を試行中。

スマホでもPCでも、質問に答え、証明書
などの写真をUPしていくと完了。
やってみるとかなり便利です。

来年からは今年の経験を元に、全てのお客
様に展開予定です。
乞うご期待。

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