第70回 われ思う→価値
- レポート
- 2011.04.27
われ思う、ゆえにわれあり。
デカルトの有名な言葉です。
あらゆるものが不確かであっても、色々と考えごとをしている自分だけは疑うことができない唯一確実な存在である、というような意味です。
深い意味は私もよく分かりませんが、とにかく考えること、頭を使うことは重要ですね。
肉体労働の成果も重要ですが、その肉体労働であっても頭を使うかどうかで成果が変わる。
頭を使うことには価値があるわけです。
思い出話になりますが、
以前私がコンサル会社に新人として働いていたとき、ある会議の議事録をまとめて直属の上司にほめられました。
しかし、その様子を見ていた社長には逆にこう言われました。
要は、
・議事録をまとめることは確かに重要なことだけど、それ自体にはたいした価値がない。
・なぜなら、人が考えたこと、言ったことを単に紙にしているだけだから。
・いずれ自分が記録されるような、価値あることを発信する立場になること心がけなさい。
というようなことでした。
必ずしもその社長が人格者だったかというとそうでもないのですが、これに限らず今でも私の行動指針となるようなことをいろいろと与えてくれたように思います。
それを受けた今の自分がどこまでできているかはわかりませんが、
・何に、どこに、価値があるのか?
・同じ時間や労力をかけるならどこにかけるべきか?
というようなことをいつも考えるようにはしています。
単に行動するよりも良い成果はたぶん出るのだと信じて。
価値を忘れ、目的を忘れ、行動するとろくなことが起こりません。
今の私達に、存在すること自体が目的のようなことをやっている余裕はないはずです。
どうすれば価値あることができるか、一生懸命頭を使って考え、行動しましょう。
*********************** まとめ *****************************
頭を使って価値を生み出そう。
*********************** あとがき ***************************
1.最近「船に乗れ!」(藤谷治著、全3巻)を読みました。
読後にじわーっと残ります。
中学高校の頃には、誰もが、自分の思い通りにいかない焦りや鬱屈した気分を感じたり、それが一時的に晴れて輝いてみたり、また、今となってはなぜあんなことをしたのだろう?考えたのだろう?といったことがあるのではないでしょうか。
読み終わったので、、、とお客様からいただいた本は、まさにそんな感覚を明確に思い出させてくれました。
あの頃、このような感じで確かに毎日の時間が流れていたな、という。
単純な明るい懐かしさだけではない、一部後悔なのか反省のようなものを含んだ複雑な感覚です。
改めてネットを見てみたら、結構これで影響を受けた書評やコメントのページが見つかりました。
「共感できすぎていやだ」というコメントまであり、まさにそんな気もします。
是非皆様もご一読ください。
今回のテーマである「われ思う・・・」の話も出てきます。
2.感動しました。
ある人の紹介で下記を見ました。
http://www.youtube.com/watch?v=XZxy4vtaXHI
被災地で働く自衛隊員を長渕剛さんが慰問しているところでした。
もくもくがんばるところだけを目にする自衛隊員が肩を組んで皆で歌っていました。
長渕さんは、君達は俺の誇り、日本の誇り、本当だよ、と呼びかけていました。
震災によって、がっかりすることも少なくないですが、自衛隊に限らず、自然に頭の下がる活動をされている人達を目にする機会も増えました。
これだけは良かったことですね。