第74回 金持ちになるには
- レポート
- 2011.08.29
あからさまなテーマですが、誰でも興味があるところだと思います。
元も子もない言い方ですが、まずは現実を言いますと、
より金持ちになるには、既に金持ちであることが近道のようです。
金持ちには、有利な案件が紹介され、有利な条件が提示されます。
そして、それらに手を出しやすくなります。
たとえば、
利回り10%超の2億円の不動産物件は少なくありませんが、同じ利回りで1千万円以下のものは多くありません。
(極端に古かったり、特別目利きの人が手がける物件は別として)
10%以上が取れることが分かっていたとしても、元手がなければ手を出せないし、ない人のところにはそもそも紹介されないのです。
お客様を見ていても、たとえば銀行は、儲かっている会社には有利な条件を提示しますが、儲かっていない会社には何もしません。
有利な条件とは、高い融資枠、低い金利、低い手数料などです。
(先日訪問したお客様(会社)でも、メガバンクがネットバンク以下の振込手数料を提示していました。)
また、短期的には損失が出る可能性があるが長期的には儲かる、という案件にも、懐に余裕がある方が当然有利です。
百発百中最初から儲かる話などないので、一定の損失を許容できないとすぐに手仕舞いしなければならないからです。
つまり、カネはあるところに集まる、というのは真実なのでしょう。
じゃあ、ない場合はどうするのか?
金持ちでない私が言う筋合いではないのですが、金持ちの社長の言葉などからまとめると、次のような点に心がけるべきようです。
(1)ムダガネは使わない。
ただ、明らかなムダガネは別として、ムダかどうかの判断は意外に難しいようです。
一見ムダガネに見えるものが、後で生きたりするからです。
カネを使わないまでも、損な役回りをしたり、自分の取り分を抑えたりすると、後で周りが自分が儲けるための応援をしてくれることがあります。
(2)変な節約はしない。
(1)の裏返しですが、変にけちってはいけません。
将来への投資を惜しめば、一時的にカネは残りますが、長期的には失います。
業者叩きのようなことばかりやっていると、誰も自分の成功を願ってくれません。
良い話は当然回ってこなくなります。
(3)変な分散はしない。
カネはあるところに集まる、というのであれば、少ないカネであればなおさらむやみに分散しないことです。
(4)良い投資を惜しまない。
自分投資も含めて。
(5)キャッシュにこだわる。(=借金を恐れない。)
キャッシュを多く持っていることは、チャンスを多く持っていることとイコールです。 そのためには、借金を極端に恐れてはいけません。
消費者金融は論外ですが、現金で買えてもあえてローンやリースにして手元資金を残す、という考え方は十分に意味があります。
(6)リスクを取る
1円も失わないように行動する人は、何も失わないかもしれませんが、得られるものも少なくなります。
(7)良い人と付き合う。
自分の年収は、親しく付き合う人5人の年収の平均に近いと言われれているようです。 正確には違うのかもしれませんが、的は射ているように思います。
付き合っていると考え方は似てくるし、情報も共有しやすくなりますから。
(ただ、そもそも近くないと親しく付き合わないでしょうから、当然といえば当然かもしれませんね。)
では、これらの根底にあるのは何か?
「よく考える。」に尽きると思います。
「ムダな」「変な」「良い」と出てきましたが、結局この判断は自分がするしかありません。
良いと分かっていれば投資すれば良いし、ムダだと分かっていればしなければ良いわけですが、その見極めが難しい。
これを知るには本を読むべきかもしれないし、誰かにアドバイスを受けるべきかもしれない。
少し試してみるべきかもしれない。
いずれもよく考える必要があります。
最後は月並みな結論となってしまいましたが、本質だと思います。
少なくとも私の知る成功している経営者に、考えていない人はいません。
むしろ常によく考えています。
*********************** まとめ *****************************
金持ちになる近道は、
既に金持ちであること。
そうでなくても、良く考えること。
*********************** あとがき ***************************
先日住宅ローンを借換えようと、必要書類の1つであるローン残高証明を取りに、あるメガバンクの住宅ローン窓口に行きました。
すると、担当の若い女性行員は、使途を尋ねた後、もちろんお出しするけれども当行からも提案させてくれと言い、数日後に行内決裁を取ったという提案をしてくれました。
金利からするとネットバンクの金利には勝てないのですが、借換手数料のことを考えると勝負になる水準。
私は、その場で残高証明を出せば自分の仕事を終わりにすることもできたのに、あえて提案をしてきたことに感心したので、尋ねました。
「これは行内で決まった流れだったんですか?」
すると、そうではないけれども、残高証明を求めるお客様は多くないので、このようなお話をさせていただいた、とのこと。
腐っても(というか別に腐っていませんが)メガバンク。
良い人材がいるものです。
結局私はその提案に従うことにしました。
組織は人ですね。