第75回 事業の用に供する
- レポート
- 2011.09.29
じぎょうのようにきょうする、と読みます。
先日立ち会った税務調査ではこれがテーマになり、いつもと違う調査方法が取られたので、書くことにします。
決算期末になり、利益がそこそこある、このまま税金取られるのも嫌だから、何か費用になるものを買おう。
よくある話です。
そして、中小企業では単価30万円までのものはその期に費用(正確には損金)になりますから、じゃあパソコンでも買うか、という話になりがちなわけです。
そこまでは悪くない。
そして、ネットでも店でも、期末日までに納品を受け、手元にあるようにします。
これもOK
問題はその先です。
普通だとそこで安心してしまい、落ち着いたら設定して使おうとか、新人が入って来たら出そう、などと、箱に入れたまま棚の上にポン、とかやりがちです。
このどこが問題なのか疑問に思われるかもしれません。
実は問題があって、ここで冒頭の話に戻りますが、これらパソコンを期末までに「事業の用に供していない」からです。
つまり使っていないからです。
確かに細かい話ですが、実際にこれを税務署から指摘されれば、原則通りなので応じざるをえません。
じゃあ使っていたと言えばよいではないか。
と思われるかもしれません。
しかし、先日の調査では、調査官は現物のPCを操作させ、windowsメニューからいつ最初に起動されたのかを見てきました。
これまでは確かに買えば安心だった。
ほかにも、たとえば契約書も後でバックデートで作って紙にしておけば問題なかった。
そんな平和な時代が続きましたが、
今は契約書であれば実際のファイル作成日付を見られますから、やはりちゃんとやっているに越したことはありません。
期末日までに事業の用に供する。
期末の買い物には気をつけてください。
*********************** まとめ *****************************
買い物は、期末までに「事業の用に供する」ことが重要
*********************** あとがき ***************************
世の中余裕がなくなってきているのでしょうか。
先々週くらいから、お客様の内部でおこったもめごとの仲裁役・仲介役に自動的にされてしまって大変でした。
それも複数のお客様で別々に起こったもめごとです。
株主と社長、取締役同士、社長ご夫妻。
お互い話をしたくないので私を通すわけですが、別々に電話を受け、事務所に来られるので打ち合せをし、メールを転送したり。
うちの事務所で会って話をしたら?とかを持ちかけたりしてあれこれ対応するわけです。
結構時間がかかりますし、自分に当てられたものではないとはいえ悪口満載のメールを見ると気分も悪くなってきます。
さらに言えばこれでオカネがもらえるわけでもなく、夜自宅で対応することもあって、妻には、あなたはいったい何をやっているのか?と言われています。
何かを期待してやっているわけではないのですが、その後会社が消滅して顧問先がなくなったりしますし、実際何も良いことがありません。
できれば皆仲良く平和にあってほしいと思う今日この頃です。