第123回 正解
- レポート
- 2015.09.30
LINE株式会社の前CEO森川亮さんの『シンプルに考える』を読みました。
余計なものは全部やめるべき。
具体的には、
経営理念ば文書にしない。
ビジョンは要らないとして上で、
・計画
・事務方
・仕組み
・ルール
・会議
・情報共有
全部要らない、とのこと。
なぜなら、ユーザーに価値を提供することだけに全員が集中していれば良いから、と。
森川さんの、MBAを取得し、大企業を経て、伝統的な経営学の理論と実践を経た上での結論です。
つまり、これらを十分に理解した上で排除していて、LINEにおいてはたしかに正解だった。
LINEの今の普及や隆盛を見ていれば疑う余地がありません。
ただ、この話をLINEのようなSNSやコンテンツプロバイダー等以外の世界で適用したらどうかというと、正解でないどころか誤りですらあります。
(と私は考えます)
一般化すれば、やはり仕組み化、ルール化、情報共有は最優先ですべきとしか言いようがない。
メーカーや一般のサービス業をイメージすれば明らかです。
でも、これを社会人なりたての自分が読んでいたら、書いてあることすべてが、普遍的な正解だと思ったでしょうね。
いくらベストセラーだったとしても、妄信せず、自分に合うかどうかは慎重に考えて取り入れなければいけません。
自分にとっての正解は、どこかにそのまま書いてあるものではないということです。
色々な知識と経験を積み上げながら、模索し続ける必要があります。
補足
この本の中に、「会社は学校ではない」と書かれていました。
主体性は教育できない、と。
同感です。
学ぶ気がある人は放っといても学びます。
とはいえ、全員が学ぶ気がある人ばかりでないのも現実ですし、同一人物でも向上意欲に燃えているときとそうでないときがあります。
そうした多様な人がいる前提で組織運営はしていく必要があるのでしょう。
*********************** まとめ *****************************
自分にとっての正解は、どこかにそのまま書いてあるものではない。
*********************** あとがき ***************************
今さらですが、LINEの普及は確かにすごいです。
ある銀行員からは、LINEで連絡を取らせてもらえますか?と言われて以来、ビジネスベースのやり取りをしています。
行内からのメール送信が制限されているから、とのこと。
私は便利で良いのですが、銀行的にどうなんでしょうね。