第127回 ハードディスク
- レポート
- 2016.01.31
「お父さんのハードディスク(HD)が認識されない。」
実家に行っていた弟から連絡がありました。
以前PCを買い替えた時、古いPCの内蔵HDを取り出し、そのまま外付けHDとして利用していたものでした。
データの引越なしにPCの入替ができて、その時は良かったのですが。
あれこれ試しても無理とのことで私が対応したのですが、それでも無理。
ということで専門業者さんに依頼することになりました。
玉石混交のこの業界。
色々調べて、玉と思われるところに依頼しました。
https://www.ino-inc.com/
多くの国家機関や大手企業を相手に年中無休で対応しているこの会社に、日曜朝、HDを持って築地本社を訪問。
エントランスにはハードディスクの歴史や、会社の実績・得意先一覧が展示されていてそこで待ちます。
ガラス越しに見える内部では、警備員の先にクリーンルームを備えて多くの従業員の方々が作業をしています。
研究所か工場のような趣。
担当者に呼ばれて小部屋へ通されます。
症状などをヒアリングされ、中に入っていたデータについても質問されます。
中に入っていたデータですか・・・
お得意先には、気象庁、東京大学、京都大学、SONY、鹿島建設、清水建設、NTT、CANON、自民党、・・・と並んでいるのを見たばかり。
それに対してなんか申し訳ないのですが、
「だいたいが写真です。
それも老人か子供の。」
「なるほど。
それからオフィス系のデータが入っているということでしたが、ワードやエクセルですか。
どのようなデータになりますか。」とのお尋ね。
またまた申し訳ない気持ちで
「えぇまぁ、はい。
ただ実家の父のものなので、データといっても同窓会の案内原稿とか、その連絡先とかです。」
父が76だと言うと、それはすごいですね、とか言われつつ、
「まずは復旧可能性を確認してお見積を出しますので1時間ほどお待ちください。」
とのこと。
その際、作業スペース内で技術者に直接手渡し、会社の設備や作業工程の説明も受けました。
入る前には、警備員の指示で空港にあるのと同じゲートをくぐります。
すれ違うスタッフの方達もかなりしっかりしていて、驚くほどの信頼感がありました。
作業もその中で行われます。
国道沿いのPCショップの窓口のようなところに出してどこかの外注に回されるのとでは雲泥の差だと思いました。
そのような場合、期間とコストが余分にかかり、セキュリティは甘くなる、というもっともな説明も受けました。
診断を待つ間、すぐ隣にある築地本願寺にお参りしたりして、戻って結果の説明を受けます。
「修復可能です。
経年劣化による物理的障害があり、それによる論理障害もあるようで、一部手作業での修復となります。
完全復旧で15万円。一部しか復旧できない場合11万から。
つまり、11~15万円になります。」
とのこと。
このまま持ち帰られるなら特に診断料も要りませんがどうしますか?
むむぅ。
短い時間で、父には高校・大学とも私立を、さらに大学院まで出してもらったからなぁ、とか、かなり余計なことまで思いを巡らし、
「わかりました。ではお願いします。」
これで、76歳にしては大量にある、父母やその友人や親戚・孫(要はうちの子)の写真のデジタルデータやら同窓会原稿やらが復旧されました。
(実はその日の夜には作業完了の電話が入り、完全復旧!)
しかし、痛い目に遭いました。
HDは消耗品。
バックアップは常にとること。
当然なのですが、改めて思った次第です。
皆さんも是非お気を付けください。
不幸にして被害に見舞われたら、上記会社さんをお勧めします。
*********************** まとめ *****************************
ハードディスクは消耗品。
*********************** あとがき ***************************
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