(メルマガ)ニワトリと卵
- レポート
- 2015.04.15
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~成功の研究~
知って得する起業とビジネスのヒント
─────────────── 第139号
多様なビジネスの現場に深くかかわる公認
会計士・税理士の立場で、見たこと・得た
知識・感じたことを、特に起業を志す人や
スモールビジネスの経営者の成功につなが
るよう、楽しく・分かりやすくお届けしま
す。
なお、筆者執筆中の税理士法人ASC・
(株)エーエスシー・中村会計HPのA
SCレポート
(http://www.asc-report.jp/)との関係
は次の通りです。
1)月末:ASCレポートの一部要約版
2)月中:メルマガのオリジナル
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目次
■今回のテーマ:ニワトリと卵
■まとめ
■編集後記
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ビジネスの現場では、キャパシティの確保
と仕事の獲得、どちらを先にすべきかとい
う意思決定に迫られることが出てきます。
私自身もそうですが、そのような判断に直
面する社長の皆さんと何度も似たようなお
話をしてきました。
人、モノ、カネ、あらゆる経営資源につい
て、仕事の獲得とこうした経営資源の確保
のどちらを優先させるべきか。
たとえば、Aさん。
仕事が取れたら
・人を雇おう
・この設備を買おう、オフィスを借りよう
・オカネを借りよう
(それまでは自分で、自宅で、自分のオカ
ネでなんとかしよう)
と考える。
一方で、Bさん。
まだ取れていない仕事のために、
・人を雇おう
・この設備を買おう、オフィスを借りよう
・オカネを借りよう
と考える。
どちらの仕事が大きくなるでしょうか。
間違いなくBさんです。
なぜなら、Bさんは先行してキャパシティ
を増やしたために、その枠を使おうと積極
的に営業活動します。
このキャパを埋めないことには大変だ、仕
事を取ろう、ということになります。
また、しっかりと確保されたキャパを見て
安心したお客さんから仕事を受注できたり
します。
一方のAさん。
現状の中でなんとかして、どうしようもな
くなったらキャパを増やそうと思っていま
す。
ですから、なかなか積極的になりきれない
。
仕事を厳選するのは良いのですが、Bさん
なら迷わず取るような案件も見送ってしま
う。
また、キャパがいっぱいになってくると、
心の底ではこれ以上仕事が来るとまずいと
思いながらも、惰性で営業活動をしている
自分がいる。
考えていることと反対の行動をしているこ
ととなって、心身のバランスまで崩れてき
ます。
さらに、Aさんが慌てて調達するキャパシ
ティはBさんのものよりも不十分であるこ
とが多い。
人がいないとこれ以上はもう無理だ、と思
って求人をかけ、今すぐ来てくれる人を採
用した場合どうなるか。
事前に吟味して採用するよりも選択肢は限
られますから結果は明らかです。
こんなことをしながらAさん、Bさんの間
はどんどん開いていきます。
ただ、もちろん私もAさんの気持ちはとて
も良くわかります。
人を採用してしまって、オフィスを借りて
しまって、設備を買ってしまって、仕事が
取れなかったらどうするんだ。
そんなAさんには、私の立場からはBさん
のお話をして背中を押すようにしています
。
普通の人は、放っといても心配の方は自分
でしますから、そうでない話をするわけで
す。
これをご覧の皆さんも、理論的にはBさん
が成功しやすいということはお分かりにな
ると思います。
ただ、いざ自分がその立場になると、なか
なかその通りにするのは難しいものですよ
ね。
今日は、ニワトリと卵がどっちが先かはわ
からないが、
キャパシティの確保と仕事の獲得はキャパ
シティが先だと思います、というお話でし
た。
■まとめ
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キャパシティの確保と仕事の獲得。
キャパシティが先。
■編集後記
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最近、幻冬舎社長、見城徹さんの『たった
一人の熱狂』を読みました。
仕事に対するプライド、徹底的にあるべき
を追い求めていく姿勢に心が引き締まりま
した。
一流の一つの形を間違いなく体現されてい
ます。
表紙の写真も最高です。
決して男前ではないですが、格好良い。
なにしろ目つきが良い。
是非ご一読を。
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