第38回 おすすめの会計ソフトについて

  • レポート
  • 2008.06.11

私共に会計処理からお任せいただく場合、お客様が会計ソフトに入力する必要はありません。

細かい仕訳のことがわからなくても困らない、入力担当者がいなくても大丈夫、と便利にご利用いただいている一方、どうしても月単位での資料の受領とご報告になるため、進行している月の途中でもタイムリーに会計データが必要なお客様は、自社で会計ソフトを導入し、入力いただくことになります。

このほかにも、会計処理に少し心得のある社長やご担当がいらっしゃる会社、外部に基礎資料を持ち出すのが不適当な会社、処理量が極めて多くて社内で担当者が処理した方が安上がりな会社、フェーズ的に上場を見据えて社内管理体制を整備し始めた会社もこのような自社での入力になります。 (このような場合、私共では事後的に会計処理結果を確認させていただくことになります)

そのようなさまざまな事情で自社で初めて会計ソフトを導入する、というお客様から聞かれるのは「会計ソフトは何が良いですか?」というご質問です。 (ただし、心得のある人がいる会社の場合は、最初からご自身が慣れたソフトを使われることが多い傾向にありますので、これに当てはまらないことが多いですが)

各種宣伝で名前は聞いて色々と種類があることは知っているが、はたして何を・・・という疑問です。

確かに、パッケージ販売されているものだけでも勘定奉行、弥生会計、PCA会計、会計王、JDL出納帳、、、、とありますし、これに会計事務所経由で導入するタイプのものまで入れると10は下らないと思います。

私共ではご契約時に既に導入されているお客様への対応もあるため、ここに掲げた製品はひととおり導入して利用可能な状態にしていますが、中立的な立場で申し上げると、初めて導入されるのであれば弥生会計が金額的にも手ごろで、機能的にも利用のしやすさにおいてもベストではないかと思います。 (オカネをもらって書いているわけではないので、信用していただいて結構です。)

弥生会計は、このほかに弥生給与、弥生販売といった周辺ソフトも含めたシリーズの中核商品ですが、マニュアルがなくても使えてしまうくらい、非常に使いやすい良い製品だと思います。 (そのため、製造販売元の弥生㈱がホリエモンさんのライブドア傘下に入ったときは、売り買いの対象にされてよからぬことが起こらないと良いが、、、と真剣に心配したくらいです。)

なお、StandardとProfessionalgがある弥生会計ですが、両者の違いは部門別の管理ができるかどうか、分析機能が多いか少ないか、というところになります。 部門別に損益を見る必要がない、分析も不要、ということであればStandardでも良いのでしょうが、少しでも必要とする可能性があれば、実売5万円以下なのでProfessionalを購入された方が良いと思います。 (ちなみに私共では会計事務所バージョンでProfessionalとほぼ同じAE(Accountant Edition)を使っています)

ただし、いくら使いやすくても、会計や経理について、多少の知識が必要なのは言うまでもありません。

上記に掲げたソフト会社のCMの中には、そうした知識がなくてもまったく問題ありません、と謳った製品がありますが、注意する必要があります。

私の知る限りそのようなソフトはありません。 どんなソフトを使っても、会計や経理の知識なしで誰のアドバイスも受けずに決算まで完成させることは100%できないからです。(期中の入力以前に、導入時の科目や残高設定自体ができないはずです) 以前それを真に受けた遠くに住む親戚から、申告期限間近に電話で長時間の相談を受けて困ったことがありました。

資本金の概念もよく知らないまま適当に入力してきて今度決算なのだが、、、ということで、聞いてみるとそのソフトを使っていました。 特定の科目がありえないくらいマイナスになっていたりして、とんでもないことになっていました。 ソフト会社が悪いのか、うちの親戚が悪いのか、その両方なのか、わかりませんが、そのような目に遭いたいと思っている方はいらっしゃらないと思うので、ご自身でされるにしても最低限の勉強はしてからにしましょう。

以上、今回はおすすめの会計ソフトについてでした。