(メルマガ)読書メモのすすめ

  • レポート
  • 2020.10.15

これまで2回ほど、読書のおすすめをして
きました。

読書と成功の関係
https://www.ascinc.co.jp/report/309/

読書と成功の関係2
https://www.ascinc.co.jp/report/728/

上記で紹介した通り、芥川賞作家で芸人の
又吉さんは、ある賢い友人について

「彼が本を読んでいたら、その続きから考
えられるのです。

彼は賢い人ですが、もったいないですね」
と評しています。

賢い人でこうなら、そうでない人はどうな
ってしまうのか。

足りない頭にスカスカのインプット。
出てくるものは推して知るべしです。

本は、読むことでさらに、広い視野、多様
な価値観を知ることができます。

それによって今自分が抱えている課題が、
いかに小さいかが分かったりします。

自分の悩みがちっぽけであることを知って、
気分が晴れるわけです。

私は、傍から見ると能天気に自由にやって
いるように見えるようですが、
(実際たしかにそういう面はありますが)
人並みに悩むこともあります。

でも本を読んでいるとそれがかなり小さい
ことに気づかされ、大きくクリアされるこ
とも多い。

本によって直接解決策が出なくても、その
問題の小ささに気づけば、それはそれで十
分な効果と言えるでしょう。

もちろんテレビやネットで流れている情報
の中にも良いものがあるでしょうが、この
ように読書には、そうしたメディアでつま
み食いしたものに代えがたいものが依然と
してあると思います。

ということで、読書をお勧めします。

以上ここまでであれば単なる読書の勧め。

ですが今回のおすすめは、そこに1つ加え
て、読書メモのすすめです。

読んで良かった箇所、フレーズを書き留め
ておく。

それだけ。

そして、たまに見返す。

長くやっていると、自分はこんなところを
良いと思ったんだな、と振り返り、活かす
ことができます。

私はテキストファイルにしてすぐに呼び出
せるようにしていますが、そんな書き留め
たものの中に、最近次を見つけました。

実は、
『はじめて社長になる時に読む本 五訂版』
https://www.amazon.co.jp/dp/4434270338
でも紹介しているのですが、自分の書いた
本を普段読み返すことなどないので、この
メモの中で改めて見ることになりました。

ちょうど決算をまたいだ社内で、これまで
1年を振り返り、この先の1年の目標を固
めていたところだったので目に留まったと
いうのもあります。

それは『理想の会社をつくるたった7つの
方法』(坂本光司(著), 渡辺尚(著))に示
されていたことでした。

この本には、『日本でいちばん大切にした
い会社』シリーズの法政大学・坂本研究室
とパソナキャリア「良い会社プロジェクト」
による5万人への共同調査でわかった、理
想の会社の7条件が示されています。

その7つとは
1 社員の幸せが大切にされている。
2 経営理念が実践されている。
3 協力企業やお客様を大切にしている。
4 理念採用をし、人財育成に力を入れて
 いる。
5 話し合う風土がある。
6 社内に一体感がある。
7 納得性の高い人事評価がなされている。

今の自社ではこれができているのか。
手薄な部分はないか、を点検するわけです。

このように、本でさらっと読んだものも、
書き留めておけば改めて、今回であればそ
の分野の専門家による、5万人の調査を経
た知見を基礎に行動を修正できるのです。

また、私は最近50歳になりました。

30になった、40になった、50になっ
た、とそのたびに身の振り方を考えるわけ
ですが、かつて読んだ『行動学入門』(三
島由紀夫 (著))に参考になる言葉がありま
した。

古い本なので「男とは、、、」となってい
て今風ではないのですが、要は、その時そ
の年齢に応じた種類の力があって、それで
最高のパフォーマンスを発揮すれば成功な
んだ、という話でした。

そりゃそうだ、20代、30代と体力勝負
してもしかたがない。

でも、自分には彼らにないものがある。
というわけです。

これも若い時に読んでそのままにしていた
ら50になった今、目に留まらないわけで
すが、書き留めておけば適時に見返せます。

ちなみに原文はこうです。
「男の力も年齢とともに衰えてゆくのは当
然で、三十歳になれば、もう水泳競技の世
界記録を更新するのは無理であり、数学上
の大発明でさえ、たいてい二十代がとまり
です。

しかし、力というやつには、有形無形さま
ざまあって、男は、肉体的な力が衰えると
ともに、それをだんだん、巧みに別種の力
にすりかえてゆくことができる。

社会的な力、経済力、政治的権力というも
のは、八十歳、九十歳のヨボヨボのおじい
さんでも、ちゃんとまちがいなくつけるこ
とのできる力です。

男の世界は、こういう各種各様の力が競い
合っている力の世界であって、成功者とは、
年齢に応じて力のすりかえを巧くやり、要
するに十八歳から八十歳まで、その時その
年齢に応じた最高の力を発揮した男のこと
です。」

こんな風に、死者からも学び続けることが
できます。

いかに組織は小さくても、トップになって
しまうと他人から教えてもらうことは少な
くなりますから、本に学ぶことは大変貴重
です。

また、最近は若くても、昔ほど押しつけが
ましい上司や先輩がいません。

無理やりやらされて、その時は無駄だと思
って嫌々やっていたものが何年か後に役立
ったなどと言うことが少なくなりました。

さらに、効率よくやって早く帰れ、と言わ
れる。

時間内で終わらない場合には、仕事を取り
上げてでも帰される。

それはそれでありがたいのですが、それで
自由になった時間で筋トレと動画鑑賞。

ありがちで悪くないのですが、鍛えた器を
ぜひ知的な中身で満たしてください。

そのためには
本を読む。
そこで得たものは書き留める。

そして時折読み返す。

お勧めします。

■まとめ
___________________

本を読む。
そこで得たものは書き留める。

そして時折読み返す。

■編集後記
___________________

9月23日、日経新聞に「国税、訪問税務
調査再開へ」との見出しで記事が出ました。

コロナで4月から中止されていた実地の税
務調査が10月から再開されるとのこと。

たしかに、私共の事務所でも、今年は4月
初旬に終了した件以来、半年近く税務調査
の立会をしていません。

疫病という問題がある一方で、この点では
ある意味平和な日々が続いていました。

しかし、この記事の通り、こうした日々も
終わり、早くも調査の予定が3件入ってき
ています。

税務署も平時に向けて再始動を始めたよう
です。

こちらも気を引き締めていきます。
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