(メルマガ)逮捕された社長に

  • レポート
  • 2021.07.15

当初、表題について、ことの経緯から書き
始めたのですが、匿名でも差支えがありそ
うだったので削除しました。

なので、いきなりWEBミーティングを通
してアドバイスをした内容について書くこ
とにします。

導入部分がすっぽり落ちてしまったので唐
突なのですが、「投資を募る際は気をつけ
た方が良い」というお話。

私たちが応じる普段のご相談でもたまに、
思いついた投資案に対して、他人からオカ
ネを出してもらいたい、という話が出てき
ます。

これが会社を作って親しい人に株を持って
もらう、という程度であれば問題ありませ
ん。
しかし案件ごとに広く出資を募り、うまく
いったらリターンを払い戻す、ということ
をやろうとするときには特に注意が必要で
す。

というか、クラウドファンディングのサー
ビスを使うとかでない限り、かなりの割合
であきらめた方が良い、という結論になり
ます。

金融庁の許可が必要なことが多く、
SNSで「〇%のリターン保証」とか書い
て募集するなど論外です。

そして、この金融庁は結構恐い役所。

以前私たちも、なにごとも経験だ、と小規
模のファンドの組成を身内で実験的にやっ
たことがありました。

ファンドの会計税務の委託を受けるには、
自らやっていた方が良いだろうから、とい
つもの調子で始めたわけです。

本当は第二種金融商品取引業の免許がある
と良いのですが、証券業界出身の人を3人
以上常勤で置かないと実質無理とかハード
ルが高い。

そこで、50人以下の小規模投資案件の募集
を、特例として緩やかに許す制度を利用す
ることにしました。
http://kantou.mof.go.jp/kinyuu/kinshotorihou/tokurei.htm

とはいえ、これ自体も簡単ではありません。
しっかりとその分野に詳しい行政書士さん
に手伝ってもらい、届け出てスタート。

身内ばかりですから問題も起こりようがな
いのですが、そのまま1年程度経った頃で
しょうか。
この制度を利用した詐欺事件が何件か出ま
した。

要件が緩いのを良いことに、これで立ち上
げたファンドで老人が騙されるような被害
が出てきたわけです。

そろそろ社会問題になりそうになったとこ
ろで、金融庁は急激に制度の運用を厳しく
しました。

新規申請を認めないばかりか、既存運用中
のものも極力停止させる措置が取られまし
た。
私も電話をもらい、資料提出や説明を何度
か求められました。
身内だけなので問題ないことがわかったよ
うですが、自主的に停止を求められ、もと
もと実験目的でしたから争う気もないので
素直に応じることに。

それよりも、私たちを手伝ってくれた行政
書士さんが大変。
私たち以外にも当然何件もお手伝いしてい
て、その中には問題がある案件もあったよ
うで、執拗に呼び出しを受け、関連業務が
できなくなりました。

電話をするたびに疲労が濃くなっていくこ
とが分かるくらいでしたからかなり辛かっ
たのだと思います。

前後して行政処分を受けたファンドが何件
か公表されましたし、税務署相手は慣れて
いる私も金融庁は初めてだったので、なん
だか恐いな、と思ったことを覚えています。

つまり、金融庁は「投資を募る」という行
為にものすごく神経質です。

悪気はなくても、声をかけること自体が違
法になることがありますから、誰かに出資
を求めるような話を思いついた場合、事前
によく調べて話を進めるべきです。

今回は、ある社長に対して、脇を締めた方
が良い、とこんなことをお伝えした、とい
うお話でした。

■まとめ
___________________

金融庁は「投資を募る」という行為にもの
すごく神経質

■編集後記
___________________

5月末の回で、一口馬主をお勧めされたこ
とを書きました。
https://www.ascinc.co.jp/report/1773/

>買いたい馬が買えるまでには、最初はあま
>り人気のない馬にも投じて、誠意なのか、
>協力姿勢なのかを見せて、下積みみたいな
>ことが必要なこと。

>うーん、そこまですべきかどうか。
>ちょっと考え中です。

としましたが、
せっかくなので申し込むことに。

お馬さんがたくさん載ったカタログが送ら
れてきて、どれも同じに見える中、
(本当に色くらいしか違いがありません)

単に、1月生まれの牡だから、、、という
理由で下記に応募することにしました。
https://www.sundaytc.co.jp/catalog/pdf/95184.pdf

ただこれが、どうやらトップテンに入るか
なりの人気の馬だったようです。
40口のところ、第1希望だけで116が集まっ
ていました。

研究されている方のブログから勝手に引用
しますが、
https://blog.goo.ne.jp/amabile_2007/e/7c7a8535e79fe486f11de3e293c8bbda

「184 オージャイトの20 ヘニーヒューズ
牡 116」
とありますね。

これは
184番、お母さん(オージャイト)から2020
年に生まれたオス(お父さんはヘニーヒュ
ーズ)に116件の応募があった、という意味
です。

募集は40口ですから約3倍。
下積みゼロの私は無理でしょ、と思ってい
たら、、、

なんと。
当選して買えることになりました!

お客様に報告したらお祝いとともに、

>今の勝ち鞍の6-8割を占めている日本の
>競馬においての生粋のノーザンファーム産
>駒、血統も申し分なく、かつ値段も高すぎ
>ず。
>という人気が出るのは間違いない馬が当た
>るのは素晴らしい

と絶賛されました。
自分はなんの努力もしていないのに褒めて
もらい、なんだか悪くない気分です。

がぜん今後が楽しみになってきました。