第210回 節税の限界
- レポート
- 2022.12.31
先日、ある本の新聞広告を見ました。
そこには、
・庶民も金持ちの税金逃れの秘訣を見習え。
・貧富の差の原因は税金にある。
と書かれていました。
・貧しいのは税金を払っているから。
・税金を払わなければ金持ちになれる。
とも読めます。
でもそんなことないよな、と違和感を覚え
ました。
誰も元の納税額以上の節税はできないから
です。
たとえばこの時期、私たち事務所ではお客
様の役職員の皆さんの年末調整をお任せい
ただきますが、そこでたまにある話。
「うちの〇〇が、年末調整なのに返ってく
る税金が少ないと言っているのですが」と
いう会社のご担当からのお問合せです。
(住宅ローン控除等があるから)もっと還
付があるはずだ、というのですが、このケ
ース、だいたいは
「給料から引かれた税金が年間〇円なので
(それ以上は還付になりません)」
という回答になります。
当たり前ですが、引かれた税金以上に還付
されることはありません。
「元の納税額以上の節税はできない」ので
す。
冒頭の件、改めて考えてみても
そもそも金持ちは本当に税金を払っていな
いのか。
そんなことはありません。
実際は一般人の年収以上の税金を払ってい
るのが通常です。
これは私が身近に知るレベルのお金持ちだ
けではなく、税金をうまくセーブしている
イメージのあるソフトバンクの孫さん個人
だって、最低でも年に100億円超個人で
納税しているはず。
そう考えると冒頭の
・庶民も金持ちの税金逃れの秘訣を見習え。
・貧富の差の原因は税金にある。
はやっぱり違う。
むしろ、
・金持ちの税金逃れの秘訣が本当にあるの
なら、金持ちになってから見習えば良い。
・貧富の差の原因は税金にはない。
です。
だから、庶民こそもっと生産的なことに頭
を使わないといけません。
以上、最後は前向きな感じで締めたつもり
ですが、年末最終回もカネの話をしてしま
いました。
今年1年お読みいただきどうもありがとう
ございました。
たまに「読んでいますよ」とお声がけいた
だく際にはドキッとしたりしながら、それ
でも欠かさず隔週書いております。
来年もどうぞよろしくお願い致します。
■まとめ
___________________
誰も納税額以上の節税はできない
■編集後記
___________________
30日、映画『月の満ち欠け』を夫婦で観
てきました。
2017年、原作が直木賞を取った時
https://www.ascinc.co.jp/report/1157/
で「映画化もされるのではないでしょうか。
」とおっしゃった「このグループの要職に
ある方」より鑑賞券をいただいたので。
ただ、上記URLで触れた当時の謎はいま
だに解明されていません。
グループ内でもいまだにわからないようで
す。
知っている方がいたらぜひ教えてください。
(もしくは作者の佐藤正午さんにコネクシ
ョンのある方がいたら聞いてみてください。
)
なお、肝心の映画について。
こちらも良かったですよ。
有村架純は相変わらずかわいかった。
Snow Manの目黒君も良い。
田中圭は悪役もできるんだなぁ。
とか、素人臭い感想ばかりですが。。。
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