（メルマガ）判断の根拠
- レポート
- 2024.06.15
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皆さんが会計事務所に相談するとします。
たとえば
「これは今年の経費にできますか。」
なかなか判断が難しいことがあります。
それについて、会計事務所、というか私達
の事務所がどう検討しているかお伝えした
いと思います。
まず、心がけるのが税務調査で根拠を示し
て主張できるか。
指摘されたら何も言えないような処理は元
から選ぶことができません。
そのために、私達が利用する情報源を強い
もの順に示すと、私見ながら次の通りです。
０）法令、通達、逐条解説、判例、国税不
服審判所裁決事例
１）国税庁タックスアンサー
２）週刊税務通信の記事
３）ＴＫＣ税務研究所
日本公認会計士協会税務相談室
東京税理士会会員相談室
４）国税ＯＢのＡ先生、Ｂ先生
研究熱心なＣ先生のメルマガ
５）会計事務所向けシステム会社が運営す
る相談室
６）他の税理士のサイト
７）一般の方のサイトや意見・伝聞
調査の現場で議論になったとき、
根拠が０）１）なら、まったく問題ありま
せん。
たまに調査官も勘違いなどありますが、こ
れを提示して意見を曲げない人はいません
から。
次に２）
国税当局への取材などもしっかりしていて、
信頼性が高い記事が発信されています。
根拠に示すと、今回はこれが対象としてい
ない事案だから、と対抗されることはあっ
ても記事自体を否定されたことはありませ
ん。
次に３）
所属する会計・税務関連団体には、会計事
務所が実務に困ったときに相談に応じる、
先生の中の先生のような方々がいます。
国税ＯＢ複数人で構成され、文書で回答し
てくれるところもありますので、根拠とし
やすい。
一方で５）、６）
一税理士の意見なので、自分と同レベルの
税理士さんはこう言っている、という程度
の参考にはなるのですが、それに止まりま
す。
最悪なのは７）
根拠などお構いなしで、責任もありません。
お客様が「経営者仲間が言っていた」とい
うのもこれに近いのですが、税務調査で根
拠にできるわけもなく、一方でお客様のお
仲間を軽んじるわけにもいかないので扱い
に困ります。
そして、後回しにした４）
研究熱心な先生方のメルマガなので、愛読
しており、いざとなったら根拠にできると
考えていました。
ただ今回、そうでもなさそうだということ
が。
Ｃ先生から、合法的な利益調整があるから
ぜひ活用しよう、とのメルマガ。
一方で同じ週の「２）週刊税務通信の記事
」の座談会では、これについて
「事実上の利益操作が合法だと。勇気があ
るのか、それとも……ですが。SNS等の普及
で、真偽に関係なく、刺激的な意見が流布
しやすくなったのは実感しますね。」
と言及されていました。
要は、４）を２）が否定する格好となって
おり、以前から４）の国税を少し馬鹿にす
る論調が気になっていたのですが、気を付
けた方が良さそうだ、と思うに至りました。
以上、判断を示すときは、相応の根拠を検
討してやっているのだな、とご理解いただ
けたらと思い、ご紹介することとしました。
なお、こうした裏付けをどの程度やるかは
事務所により様々です。
すべての会計事務所が同じようにやってい
るわけではないことにはご留意ください。
■まとめ
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会計事務所の判断には相応の根拠がある。
■編集後記
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『ゴジラ-1.0』を見ました。
ＣＧでアカデミー賞を受賞して話題になり
ましたので、それはもちろん素晴らしいの
ですが、私にはストーリーが響きました。
戦後の復興期の大変な日本人の生活が描か
れています。
住む場所や食べるものにも事欠く日々を乗
り越えて奮闘する姿。
こうしたものを見ると、今の自分の悩みや
苦労と思っているものがまったく取るに足
らない些事であることに気づかされます。
皆様も是非。
なお、amazon primeで御覧になる方、お気
を付けください。
なぜか優先的に『ゴジラ-1.0／C』が出てく
ることがあります。
/Cは後からアレンジされたモノクロ版。
私は最初、回想シーンだからモノクロで始
まっているのかな、と思いながら最後まで
すべて見てしまいました。
おかしいぞ、と改めてカラー版を最初から
見ることに。
夜のシーンだと思っていたら昼だった、と
かどうでも良い気づきはありましたが、や
はり最初からカラー版が良いと思います。