第234回 2024後半に読んだ本から
- レポート
- 2024.12.31
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今年後半に読んだ本で、なるほど、と思っ
た言葉です。
ふだん普段自分が気になっていることなの
でしょう。
人は、組織は、何によってできていて、ど
う動くのか。
そしてどう動くべきなのか。
皆さんも参考にしていただけたら幸いです。
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1.『PRINCIPLES(プリンシプルズ)人生と
仕事の原則』
レイ・ダリオ2019/3/21
・成功の満足は目標達成からくるのではな
く上手に奮闘できた時に味わうものだと
悟った。
・反対意見を聞いて害になることはないと
覚えておこう。
・近くで見れば何でも大きく見える。
・新しいものは素晴らしいものより過大評
価されている。
・誰もが自分のしたことしていることは実
際よりも重要だと思うものだ。
・組織を人間に合わせて作らないこと
・人生で欲しいものを手に入れるために5
ステップのプロセスを使おう
-1明確な目標を持つ
-2目標達成の障害となる問題を明らかにし
放置しない
-3問題の根本原因を探るために正確に診断
する
-4それらの問題を回避するように何かを策
定する
-5その策定から結果が出るように実行する
2.『ザ・ビジョン[新版]』
ケン・ブランチャードほか2020/7/30
・「目的」は「なぜ」を教えるもの。「未
来のイメージ」は「どこへ」を教えるも
の。「価値観」は「どのように」を教え
るもの。
・なくしたものではなく、手に入れたいも
のに集中するとき、イメージの力は効果
を発揮する。
3.『FIVE STAR MAGAZINE』2024.11号
・企業規模が大きくなるとスコアが上がる
という事実には私自身も多くの気づきが
ありました。これは最低賃金大幅増の立
役者であるデービッド・アトキンソン氏
が言う「生産性を上げるためには、企業
規模を大きくするのが近道だ」という見
解と符合しています。
4.『ドンキはみんなが好き勝手に働いた
ら2兆円企業になりました』
吉田直樹ほか2024/8/29
・なぜドンキは権限委譲がうまく機能する
のでしょうか?
・実は任せ方に“コツ”があるのです。そ
れは「狭く深く任せる」ということ。ド
ンキは丸投げしますが、全てを任せるの
ではありません。「あなたはここをお願
いします」という「ここ」を極めて明確
にします。例えば店舗現場なら「家電コ
ーナー」といったように。
5.『LTVの罠』
垣内勇威2023/7/20
・既存顧客が営業にネガティブな反応を示
すかどうかは、これまでの「満足度」の
高さと「顕在ニーズ」の有無と、営業が
求める「応答コスト」の大きさによる。
安全に振る舞いたいなら、満足度が高い
か、ニーズの顕在化している顧客を見つ
け出し、応答コストの低い営業を仕掛け
る。
・「対面」に勝る営業は存在しない。コス
トをかけてでも「対面」営業を投入すべ
きポイントを見逃してはならない。
6.『サラブレッドの生物学』
戸崎晃明ほか2023/11/2
・馬は名誉心など持たず、自ら苦しい状況
を耐えようとしないため、(中略)オー
バーワークは避けなければならない。こ
のことが人のアスリートとは比較できな
いくらい競走馬の調教の運動量が少ない
理由と考えられている。
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以上、読んだ本の中から、参考になった言
葉を挙げてみました。
人は、組織は、何によってできていて、ど
う動くのか。
そしてどう動くべきなのか。
もっとたくさん良いことが書いてありまし
たが、ほんの抜粋です。
なお、1.の著者は世界的投資会社の創業
者で「成功の満足は目標達成からくるので
はなく上手に奮闘できた時に味わうものだ
と悟った。」は、次の文章に続くものです。
「何十年か前に見果てぬ夢と思っていたこ
とを実現したが、私は今日でももがき苦し
んでいる。」
私も、約25年前に独立したとき、いつか
こんな組織にしたいな、と思っていたもの
が一部で実現していますが、日々色々と試
行錯誤しています。
今年1年ありがとうございました。
来年も、社員だけでなく、お読みいただい
ている皆様も含めた多くの方々とともに、
世の中に貢献すべくがんばっていきたいと
思います。
■まとめ
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人は、組織は、何によってできていて、ど
う動くのか。
そしてどう動くべきなのか。
皆さんも参考にしていただけたら幸いです。
■編集後記
___________________
上には出しませんでしたが、小説やエッセ
ーの類も読んでいます。
以下は、その中から、そうかもな、と思っ
たものを。
『夢ノ町本通り』
沢木耕太郎2023/9/29
・訳者の父は元日本海軍の中佐だったらし
い。あるとき、留学中の若い訳者がアメ
リカ人の前でスピーチするので真珠湾攻
撃について教えて欲しいと頼むと、長い
手紙を送ってきてくれたのだという。
そして、その中にこうあったというのだ。
アメリカの軍人として、日本の真珠湾の
攻撃を予測できなかったとしたら、軍人
の名に値しない、と。
それを話したところ、聴衆のアメリカ人
の間にざわめきが生まれたという。
これは、私にとっても、思いがけない角
度からの言葉だった。宣戦布告の通告の
有無や時刻などは「政治」の問題だ。
同じ戦う者として、日本の「奇襲」を「
予測」し、「準備」していなかったとし
たら、それだけでそちらの「負け」では
ないか?
・たぶん、「青春」とは無駄そのものなの
だ。しかし、それは「豪奢な無駄」でも
ある。