第64回 自分の分給
- レポート
- 2010.10.29
成功するには自分の時給を意識しろ、と言われます。
そのとおりだと思います。
そして、さらには分給も考えると良いと思います。
時給=めざす年収÷総労働時間(普通だと約2,100時間)です。
年収1,000万を目指すなら時給4,761円、分給79円です。
ただし、気をつけなければいけないのは、これは自分がもらう年収ですから、そのままこれを目標値にしてはいけません。
これをもらうためには所属する会社の取り分も考えなくてはいけません。
会社が用意する顧客、信用、ノウハウ、設備、教育、社会保険、上司のアドバイスや管理部門のスタッフ。
もろもろ利用した上での年収ですから当たり前です。
仮に自分が事業を行っても同じで、それらインフラ等コストを負担した上で自分の実質的な年収が得られます。
したがって、先ほどの計算は、いわゆるチャージレート、つまり外部に請求可能な金額に直して目指すべきです。
(会計事務所のような分かりやすいところばかりではないですから、その場合には粗利(=売上総利益=売上-仕入原価)などをイメージしてください。)
ごく簡単には、年収1,000万を目指すなら倍の2,000万分の仕事をする必要があると考えます。
すると時給9,523円、分給158円です。
たとえば、自分がこの1時間やったことはお客様に9,523円と評価されるのか。
この10分間やっていたことは、1,580円(=158円×10分)の価値があるのか。
今は達成できないにしても目指すべきです。
これを意識していると、起業家であればダイレクトに、企業等の組織に属している人であれば、他社もほしがる人材として(多少のタイムラグはあるとしても)成功するはずです。
逆に、
自分の提供する価値に比べて高い料金・給料をもらっている場合。
特に問題なのはあえて手を抜いて得した気になっている場合。
全然得していませんから気をつける必要があります。
価値に比して高い料金・給料は不自然な状態です。
不自然な状態は不安定な状態であり、いずれ修正されます。
その結果として自分自身がリストラされるか、属している組織全体がリストラされます。
たとえば日航。
優秀な人はもちろんたくさんいるのでしょう。
しかし総合的に見て、彼らが提供する価値が彼らに支払われる給料に比して低いため、あのようなことになってしまいました。
スピードアップをする、本当はやらなくても良い仕事を見極める、余計なコストは使わないようにする、等々。
自分の時給、さらには分給を意識して日々の仕事に当たりましょう。
これを1分でご覧になられたあなたに、今回のレポートが158円を大きく超える価値があったことを望みつつ。
*************************** まとめ ********************************
自分の時給、さらには分給を意識する。
***************************あとがき**********************************
ものを書くことは考え方の整理ができますね。
上記は実は職場だけのことではないはずです。
そう考えると、偉そうなことを書きながら私も反省しなければいけません。
たとえば、ぼんやりとくだらないテレビを見たりすることがあるわけですが、1時間見ると約1万円です。
その番組は1万円の価値があったのか?
まぁないわけです。
同じ見るにしても自分を高めたり心に残るものを見るべきですね。
とはいえ、あまりプライベートにこれを持ち込むとギスギスしますからほどほどにしましょう。
たとえば子供をあやしていて30分経ってしまった、ということがあるかもしれません。
それは5,000円の価値があるか?
測れませんね。
プライスレスです。
将来子供が大きくなった時、この絆がもしかしたら活きるかもしれないと思って、短期的なカネ勘定はやめないといけません。