第65回 当事者意識
- レポート
- 2010.11.30
1)立場が人を作る
2)アメーバ経営
3)2:6:2の法則
4)キティ・ジェノヴェーゼ事件
5)目標を公言すると達成しやすくなる。
無関係に見えますが、これらに共通するものは何でしょうか?
簡単に解説を加えますと
1)立場が人を作る
たとえば大統領は大統領というポストが、社長というポストが社長を作るという考え方です。
人はそのポストにふさわしい行動を期待され、自ら追い求めることで、それに近づき、いずれそのものになるというものです。
2)アメーバ経営
京セラで開発された管理手法で、会社組織の中をアメーバという数人のグループに分割し、各アメーバが時間当たり採算の増加を目標として競うように業績向上を目指すしくみです。
3)2:6:2の法則
どんな組織でも、2割がしっかり働き、6割が普通に働き、2割が働かないという法則です。
どんな組織でもという言葉通り、ある組織の上位2割でエース組織を作っても、やはりその中で同じことが起こることになっています。
成果の8割は上位2割の人が出しているなどとする80:20の法則の一例としても紹介されます。
4)キティ・ジェノヴェーゼ事件
NYの街のど真ん中で38人の目撃者がありながら、30分間誰も救出も通報もしないまま行われた痛ましい殺人事件です。
自分1人しか見ていない時には発生しない「傍観者効果」の例としてもよく紹介されます。
5)目標を公言すると達成しやすくなる。
成功本というジャンルの本にはよく出ています。
立てた目標は紙に書く、周囲に公言する、ということで達成が近づくというものです。
これらに共通するものは、
責任を負う立場に置かれないと人は力を発揮しない。
自分以外の誰かがやると思ったら自分はやらなくなる。
ということです。
つまり、人が何かを成し遂げるためには、当事者意識が必要なのです。
・誰かがやると思っている
・やらなくても分からない
・特に期待されていない
このような状態で人は成果を出せません。
このことは、部下を管理する場合はもちろんですが、自分自身を管理する場合にも当てはめると良いでしょう。
上述の「目標を公言する」というのも良い例です。
逃げられない立場に自分を置き、目標を達成するのは誰かではなく、今の自分なのだということを強く意識することです。
*************************** まとめ ********************************
・何かを成し遂げたければ、当事者意識を持つ。
・その状況に自らを追い込む。
***************************あとがき**********************************
立場が人を作る、と書きました。
何年か前に「U571」という映画がありましたが、ここからもそう感じます。
ここでの立場(ポスト)は艦長です。
何か面白い映画をお探しの場合はご覧になって下さい。