第106回 廃業率
- レポート
- 2014.04.30
「会社の9割が10年以内につぶれると言いますが、、、」
と始まるお話をされることがあります。
起業準備中の方は
「だから不安だ」
私共への就職活動中の学生さんは、
「だからそんな中小企業を助けたい」
既に開業されているお客様は
「と言いますけど、本当ですか?
(うちは大丈夫かな?)」
とつながります。
そして、一般には起業のリスク、日本は起業に冷たい社会だ、となったりします。
中小企業白書にも出ているというこのデータ。
上記を見ても、
会社がつぶれる数
=失敗して生活に困る社長の数
との理解がある気がしますが皆さんはどうでしょう?
私共のお客様の9割がそのようなことになっているか?
まったくそんなことはありません。
これは、他の会計事務所に聞いてもそうだと思います。
別に、会計事務所の経営指導が良いから、という意味で言っているわけではありません。
でも確かに9割とはいかないまでも廃業する会社はあります。
それはどのような会社か?
・新規事業をやるのに別会社を作った。
でもあまり思わしくなかったので撤退した。
・独立して調子よくやっていた。
ただ、クライアントから取締役に就任してくれと強く頼まれ、
会社をたたんで経営に参加することになった。
・お勤めの方が面白いことを思いついたので、副業をやる会社を設立した。
まぁまぁ良かったが、現職が忙しくなったのでやめた。
というケースも結構多いのです。
上記はすべて廃業していますが、社長が路頭に迷うことはありません。
その一方で、これで独立してやるぞ、と気合を入れて始めた会社がつぶれるケースはかなり少ないように思います。
もともと自分でご飯を食べられる人が独立することが多いので、環境が多少悪くなってもなんとかやっていかれています。
統計数字にはありがちなお話かもしれませんが、数字がもたらす感覚と現実は違うというお話でした。
*************************** まとめ ********************************
「10年以内に9割の会社が廃業する」は、
「10年以内に9割の社長が生活に困る」ではない。
***************************あとがき**********************************
子供の保育園で、初対面のお父さんから話しかけられました。
お嬢さんが、息子のことをやさしいから大好きなのだとのこと。
わざわざそんなことを言っていただきとてもうれしく思うと同時に、自分とはまったく違うことに驚きました。
なにしろ私は「やさしい」とは正反対なクソガキでしたから。
私の親が小学校の授業参観などに行くと、
「中村君が意地悪するんですけど」とクラスの女子達に直訴されたりしていました。
でも、そんなことがあってもまったく反省しない本当に悪い奴だったので仕方ありません。
当時の女子(今は皆いいおばさんでしょうが)、その節は申し訳ありませんでした。