第117回 農耕型と狩猟型
- レポート
- 2015.03.31
自分自身のものだけでなく、お客様のビジネスを数多く見ていますが、ビジネスには大きく2種類があるように思います。
1つは農耕型、もう1つは狩猟型。
たとえば、同じくくりにされることが多いのですが、会計事務所と経営コンサルティング会社、扱うものが似ていますがまったく異なります。
会計事務所は農耕型。
経営コンサルティング会社は狩猟型。
会計事務所はいきなり大きな売上が立つことはありませんが、1件1件を少しずつ積み上げて将来の収穫を期待するビジネス。
売上は毎月あまり変わりません。
突然大きな売上が立つこともないので、年も中盤になれば年度末の予想がつく。
(大はずれもなければ一発逆転のチャンスもない)
一方の経営コンサルティング会社は、大きな案件を追い求める。
そして、総力を結集して獲物をしとめる。
おなかがいっぱいになるころ、次の獲物を求めて狩りにでかける。
売上は○千万の月があったかと思えばゼロの月もある。
同様のことは同じ不動産会社の中にもあります。
賃貸や管理中心の農耕型の会社
売買中心の狩猟型の会社
賃貸や管理中心の会社は、入退居や契約更新のたびに安定して少しずつ入ってくる。
でも一発逆転はない
一方、売買中心の会社の狩猟型の会社は、大物を仕留めてその手数料を獲得する。
売上は○千万の月があったかと思えばゼロの月もある。
他の業界でも同様のことがあるようです。
そして、狩猟型の人たちの目つきは鋭い。
経営コンサル会社のマネージャー以上のクラス(要は顧客獲得をミッションにしているクラス)、売買中心の不動産会社さんは、本当に肉食動物のような目をしていることがあります。
(恐いと格好良いの中間くらい)
どちらが良いというわけではありませんが、私は一度経営コンサルティング業界に身を置いてから会計事務所をやっているわけですから農耕型が好きです。
人それぞれですから、皆さんも、ビジネスを起こす場合、既に起こされている場合、どのような色合いを求めていくのかを考えると良いと思います。
2つを絶妙にブレンドできると良いですね。
ちなみに、私の実体験で申し上げると、最初から農耕型一本で始めるのは難しいです。
通常は食べるために必要な収穫が得られないことが多い。
そのためには、狩猟型のビジネスや副業にかかわりながらも種を撒き、育ったところで本当の農民になる、という流れがあるように思います。
私自身、独立直後は経営コンサルティング会社のお手伝いや講師のお仕事をさせてもらったりしていました。
*********************** まとめ *****************************
ビジネスは、農耕型と狩猟型に分かれる。
*********************** あとがき ***************************
現在、2016年新卒向けの会社説明会をやっています。
売り手市場と呼ばれる学生さん達ですが、会計事務所で新卒を採用しているのは珍しいので結構来てくれます。
履歴書も届き始めていますが、皆さん平成5年生れと平成6年生まれ。
え?
平成5年て、ついこの間のような気が。。。