第152回 読書と成功の関係2
- レポート
- 2018.02.28
先日の日経朝刊で、又吉直樹さんは、
―若者の活字離れが進んでいます。小説家としてどう見ていますか。
と聞かれ、次のように答えていました。
「本を読まない友人がいて、1つのテーマについて鋭いことを言います。
ただ、その意見は近代文学の中で何度も言及されてきたことで、その意見に対する反対意見もさらにその反論も出ていて、すでに2つ3つ先に議論が進んでいるのです。
彼が本を読んでいたら、その続きから考えられるのです。
彼は賢い人ですが、もったいないですね」
同感です。
本を読まずに体系的に、信頼に足る知識や情報、考え方、生き方のヒントを得ることはかなり難しい。
逆に読むことで、わずか数千円で、著者や先人が何年、何十年もかけて得たものを得られます。
かつて、読書と成功は関係があるらしいと書きました。
「読書と成功の関係」
https://www.ascinc.co.jp/report/309/
あらためてその観点で考えてみると、それに言及するものをいろいろ見つけることができます。
特に下記は、参照するバックデータも示しつつ、わかりやすく書かれていたので、そのままリンクさせていただきました。
https://entreplanner.jp/katudoku/reading-book
良い文章を書く人。
寛容な人。
本質を見抜く人。
そして、仕事のできる人。
このような人達は本を読んでいることが多い気がします。
もしかしたら、その人達は本を読まなくても元からそうなのかもしれません。
本など読まなくても商売上手な社長さんはいらっしゃいますから。
ただ、多くのすぐれた人の文章や知見に触れていれば、より良い文章を書き、より多くの考え方を知り、大事なこととそうでないことを自ずと知ることになるのだと思います。
逆にそうでないと、本質的でないどうでも良いことに腹を立てたり、人がどう考えているかの想像力が不足したり、知っていれば簡単にできることに苦労したり、ハンデを負うことになりそうです。
多くの本を読み、成長していきましょう。
*************************** まとめ ********************************
多くの本を読み、成長していきましょう。
***************************あとがき*********************************
相続税の申告にかかわると、遺言書を見ることがあります。
多くはタイプされた公正証書遺言なのですが、今回は自筆遺言で裁判所の検認を受けたものでした。
大正生まれのおばあちゃんが遺したこの遺言書を脇に置いて、残念ながら、きょうだい間でもめていてお互いに連絡が取れない状況です。
遺言書には、遺産分割等とは直接関係がないものの、その人の思いが添えられていることがあります。
今回もそれがあって、既に亡くなっているお父さん(おじいちゃん)にも思いを馳せつつ、本文を超える長さの「付言」がありました。
そして、その最後にはこう書いてありました。
「〇〇、〇〇、〇〇、あなたたちと楽しく過ごせた日々が私の人生の何よりの宝物です。私がいなくなった後も、3人で協力し、仲よく暮らして下さい。」
なんだか涙が出ました。