第154回 愛想

  • レポート
  • 2018.04.30

ちょうど時期的に、来年4月入社の新卒の面接をしています。

そこでは
「私(達)への質問はありますか」と尋ねることにしているのですが、
今回はそれに対して、つぎのような質問を受けました。

「これまで独立し、事務所を成長させてきたのだと思いますが、
うまくいくには何が重要だと思いますか?
何が良かったと思いますか?」

なるほど。

これに対して私は、こう答えました。

事務所の成長にプラスだった点があるとすれば、それは自分が愛想良くやってきたところだと思う。
「要は愛想です」と。

聞いた方としては、
あれ?
〇〇の分野に強いから、とか、
〇〇の知識・経験があるから、
とかじゃないのか、と思ったと思います。

でも、私は冗談抜きでそう思っています。

なぜなら会計事務所も商売ですから愛想は重要。

別に迎合するのではなく、お客様を親しく感じて好きになる。
笑顔で接する。
親切にする。

そうすれば相手も好意を感じてくれると思っています。

そもそも私がかかわっている世界は資格商売ですから、競合する人たちは一定レベル以上ですし、自分より優秀とか勉強ができる、とかたくさんいるわけです。

でも勉強できた分だけ事務所のお客さんが増えるとか、そんな単純な話ではありません。

これと似た話を、税理士向けに経営のアドバイスをされている、これまた税理士の藏田陽一先生という方が書かれていました。

>数百人の税理士さんの売上や経営の内情
>を知っている私から見て、どのような税
>理士さんがうまくいっていて、
>どのような税理士さんがうまくいってい
>ないのか」
>やはり「コミュニケーション力」が一番
>影響を及ぼしています。

>「営業がしたくないから、人に会ったり
>するのが苦手だから、書類の相手だけし
>ていればいい税理士を取ったんだ!」
>という方もまれにいらっしゃいます。

でも、それは違うのだ、と。

過去に、仕事はできるが少しトゲのある言い方をしたり、専門用語をお客様に対して使ってしまう元同僚がいたとのこと。

その人は独立したものの、すぐに勤め人に戻ったそうです。
(勤め人でも問題はあるのでしょうが、まだなんとかなるのでしょう。)

また、これは税理士ではないですが、SHOWROOM(株)前田裕二社長は『人生の勝算』という本の中で下記のように書いています。

ちなみにこの方は外資系金融機関で成功したのち、日本でITビジネスをされています。

>ビジネスの世界では、突きつめると、ハ
>ード面の能力だけで自分を差別化するこ
>とはできません。

>外資系銀行やスペシャリストを集めたよ
>うな職場では、特に難しい。(略)エリ
>ートがごろごろいます。

>本当に些細なことですし、人によって違
>うのですが、数値ではなくまず感情に引
>っかかる人が選ばれると思います。

>やはりここでも、好きかどうか。同じよ
>うな能力のメンバーが集まった中で、誰
>かを選び出さないといけないとき、ピッ
>クアップされるのは、やっぱり「好きな
>人」です。

つまり、同じ仕事相手なら、好意を持てる人が良い。

同様に、同じ働くなら、そのような人と働きたいと思う人が多い。

これだけで、お客様や協力業者・従業員という、経営に必須なものを引き寄せていることになります。

特に「社長」のお立場にあるお客様達を見ていると、こんなことは当然にできている人が多くて気づきにくいのですが、真実だと思います。

よほどの技術的優位性があれば別ですが、笑顔を見せない人が選ばれ、仕事を取っていくシーンは想像しにくい。

もちろん他にも重要なことはたくさんあります。
でも、実は愛想はもっとも重要な要素ではないか。と思っています。

*************************** まとめ ********************************

どんな商売にも愛想が重要。

***************************あとがき*********************************

女性社員から教えてもらい、Dysonのヘアドライヤーを購入しました。
https://www.dyson.co.jp/haircare/supersonic/overview

秀逸です。

それほど熱くならないのに、風量・風速が大きいために、風呂上がりの犬と娘がすぐに乾きます。

時間短縮効果抜群。

本当は髪に負担のないヘアケア効果にも注目すべきらしいのですが、そのあたりはよくわかりません。

ただ、唯一の難点は結構高いところ。

これドライヤーの値段じゃないでしょ。
と思います。